作成者: いのうえしげゆき

『薬剤師のための英語論文を読む会・サイカケル8』及び『薬剤師のための基礎統計学講座』

7月23日、浦和にて開催された『薬剤師のための英語論文を読む会・サイカケル8』及び『薬剤師のための基礎統計学講座』に参加させていただきました。)

『薬剤師のための基礎統計学講座』は3回コースで、今回がその3回目。最終回の今回は『検定』についてお話をいただきました。

タイトルに『薬剤師のための』とついている通り、井上先生には3回の講義を通じて常に現場に役立つものをという視点からお話しいただいたと思います。添付文書を読むにあたっての注意事項や、有意差と薬の有効性に関連はあるのか等、統計を身近に感じられるような切り口をたくさん用意していただき、大変有意義な講座でした。井上先生、ありがとうございます。

『統計学講座』については、今回は基礎の基礎ということで、希望があれば応用編も開催していただけるそうです。また、日高、熊谷では同じ基礎編が現在も開催中ですので、ピンときた方は是非ご参加ください。

また、『サイカケル』では、上記の統計学講座の流れを汲みながら、リンゼス錠0.25mgの論文を取り上げていただきました。文献としても大変勉強になったのですが、今回それ以上に面白かったのが、その論文上で薬剤の有効性を確認するために設けられた質問事項。「便秘が改善したか?」を判断するために、便の堅さだけでなく、頻度、スッキリ感の変化や「いきみがなくなったか」ということまで。我々が便秘の方のお話を聞くときにも、これだけの確認方法があるのだと学ばせていただきました。早速、今後の業務に生かしていきたいと思います。

『サイカケル』も、引き続き月に1回のペースで開催される予定です。また、今後理学療法士のリハビリ指導、栄養士の食事指導等も併せて行われる計画がありますので、こちらも是非奮ってご参加ください。

青年部会員 藤野智子(やわらぎ薬局)

【日高市&熊谷市】薬剤師のための基礎統計講座のご案内

薬剤師のための基礎統計講座の告知です。

基礎統計講座を日高市と熊谷市でそれぞれ6月より3ヶ月連続開催します。
お近くの会場で是非ご参加くださいませ!

統計なんてわからない!って思ったあなたもご安心ください。平均値、最大値、最小値などの基本のキからスタートします。

薬剤師にとっては必須にもかかわらずあまり重視されていない統計学の基本をこの機会に一緒に学びましょう!

日高市会場
日高市南平沢1098-2
日高市高麗川公民館2F 集会室
第1回 6月15日(木) 19時から
第2回 7月13日(木)19時から(予定)
第3回 8月17日(木)19時から(予定)
日高会場申込みフォーム https://goo.gl/KphRVS

熊谷市会場
熊谷市拾六間111−1
熊谷文化創造館さくらめいと会議室3
第1回 6月26日(月)19時から
第2回 7月24日(月)19時から(予定)
第3回 8月28日(月)19時から(予定)
熊谷会場申込みフォーム https://goo.gl/Pe744E

参加費
会員 500円/回      非会員 1,000円/回

詳細は以下のURLよりご参照ください。

https://drive.google.com/…/0BymO3vxCF2i7bTZ6aW8xZUF4TWM/view

尚、今回申込みはgoogleフォームからのみとなっております。PDFファイル内のQRコードやリンクからご登録くださいますようお願いします。

薬剤師のための論文の読み方を学ぶ会「サイカケル2」活動報告

12月4日に第二回サイカケルを浦和で開催いたしました。

今回は日曜の昼ということもあり参加者は6名となりましたが、非会員の方の参加もあり活動の広がりを感じつつあります。

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さて、今回取り上げた論文の紹介です。

NLRX1 prevents mitochondrial induced apoptosis and enhances macrophage antiviral immunity by interacting with influenza virus PB1-F2 protein.
(Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 May 20;111(20):E2110-9.
DOI: 10.1073/pnas.1322118111. Epub 2014 May 5.)

この論文ではインフルエンザウイルスと免疫の攻防のメカニズムに関する知見を報告しています。タイトルがたいへん長いのですが、このタイトルに言いたいことがすべて詰まっており、丁寧で明確なデータに裏付けされた結論を上手く言い表しています。

これまで、インフルエンザウイルスが有するPB1-F2というタンパク質の働きにより宿主細胞のアポトーシス(生理的な死)が引き起こされ、ウイルス増殖、感染拡大と進んでいくことが知られていました。このアポトーシスを妨げようと自然免疫機構が働くのですが、実はそのメカニズムは明らかになっていませんでした。

著者らはNLRX1というタンパク質が宿主細胞の中でウイルス増殖を感知し、PB1-F2と直接結合してアポトーシスを妨げることを証明しました。NLRX1の存在下ではウイルスの増殖や細胞の炎症反応、好中球の増加などが抑制され、非存在下では感染から3日目に急激なウイルス増殖、6日目には明らかな呼吸機能の低下などが観察されました。

以上の結論を証明するには専門的知識が必要とされるような気がして、初心者には難解な論文だろうと思われるかもしれません。しかしどんな論文でもまずはタイトルの中の動詞に着目して読み解いていくことで、内容を単純化し理解を深めることができます。また、よくわからない単語は出てきてもそのままにしておいて大丈夫、重要な単語であればあとで必ず説明があるからです。こうしてタイトルが理解できたら次は、どうやったら自分たちの求める結論を証明できるのかを考えて実験を組み立てます。この論文では、関与するタンパク質の存在条件を一つずつ変えて実験を繰り返し、結論の証明を成立させています。

組み立てた実験から私達が求める結果、爽快な答えを得ていく感覚は論文を読み解くことの醍醐味です。また、ウイルス増殖が3日目で爆発的に起こることから、抗インフルエンザ薬の投与が48時間以内と定義されている理由が理解でき、患者に説明するときにも役立つという意見も挙げられました。

このようにいくつかのルールを押さえられれば、あとは繰り返し論文に触れることで着実にスキルアップし、自分でも読めそう!と感じていただける講義内容となっています。論文を自分で読むにはまだ抵抗のある方、読みたい論文はあるけれどどうやって読んだらよいかわからない方、仲間と一緒にまずは一歩を踏み出してみませんか?

以下、今回の論文のサイトリンクです。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24799673

今後の開催についても追ってこのブログを通して広報致します。まだ駆け出しの活動ではありますが、その分、皆さんのご意見を柔軟に取り入れていきたいと考えています。
では次回の告知も楽しみにしていてください!

報告者 埼玉医科大学国際医療センター 広上由季

埼玉県薬剤師会青年部ボウリング大会の報告

平成28年11月13日(日)、「埼玉県薬剤師会青年部ボウリング大会」が開催されました。

今回はスポーツの秋ということもあり、体を動かしつつ青年部会員同士の交流をさらに深めていく目的で執り行われました。

会場は上尾市にあるラウンドワンスタジアムで行われ、会員・家族含めた14名の参加でした。ボウリング大会は会場に響き渡るアナウンスとともに始球式が行われ、多くの方が見守る中、青年部部会長の小林悟氏の見事なストライクで始まりました。

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参加者はランダムに4チームに分かれ、ストライクやスペアがでるとハイタッチを交わし、また、お互いにアドバイスをし合いながらゲームを進めていきました。ゲームが進むにつれ、チームを超えてハイタッチを交わすようになり、参加者全員で楽しい時間を共有することができました。参加者全員で記念撮影をし、ボウリング大会は終了しました。

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ボウリング大会が終わった後、懇親会が開かれました。ボウリングで仲を深めた後の懇親会は大いに盛り上がり、食事をしながらのみなさんとの会話は、お腹も心も満たされる素晴らしい時間となりました。

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私自身、今年新入社員として青年部に入会させて頂き、初めての交流イベントの参加でした。ボウリングが始まる前は皆さんと打ち解けられるか、またボウリングも初心者だったので不安がたくさんありました。しかし会が始まりみなさんと関わっていくと、とても優しく、本当に面白く、1日中笑顔でいた気がします。次の日の腕の筋肉痛も含め、素晴らしい会でした。

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今後も様々なイベントを計画していますので、みなさんの参加をお待ちしています。

青年部会員 三橋愛美(秩父郡市薬剤師会)

薬剤師のための論文の読み方を学ぶ会「サイカケル」始動!

9月28日に記念すべき第1回を浦和で開催致しました。

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15名の参加者は論文を読めるようになりたいと仕事終わりに駆けつけて頂いた意欲的な薬剤師です。今回取り上げた論文は、「Short sleep duration as a risk factor for hypertension」で睡眠時間と高血圧症の相関性について報告しています。結果より年齢が32歳から59歳で睡眠時間5時間未満の方では、高血圧症の発症リスクが上昇することを学びました。働き盛りの年代に睡眠不足は珍しくないでしょう。そんなときに、「睡眠をなるべく多く取りましょう」よりも、「最低でも5時間以上眠るようにしましょう」では患者さんが受ける印象が違ってきますね。

サイカケルは論文独特の論理展開を詳細に解説します。これを知ることにより基本的な英語力で読み解けるようになります。今回の論文要旨の初めの文を例に挙げて考えてみましょう。「Depriving healthy subjects of sleep has been shown to acutely increase blood pressure and sympathetic nervous system activity」 いきなり訳し始めてはいけません。まずはタイトルを証明するために自分であればどんな試験を行うのかを素朴に考えてみます。例えば、「人を集めてきて睡眠時間でグループ分けして経時的に高血圧症の発症を追っていったのでは」と考えるとします。そこで、1行目を読むとびっくり!時制は現在完了ですから既に知られている事実ですが、その内容は睡眠時間を奪うと血圧の上昇と交感神経の活性化を示すと書いてあります。「もうタイトルの事実はわかっているのでは?」と戸惑いながら、「その中で筆者らが示した新たな事実とは?」と自問自答しながら次の文へ進む訳です。読み進めると筆者らはdepriveを「介入」の意味で使っていることがわかります。Depriveを「奪う」と訳すだけでは理解できていることになりません。その言葉を筆者が論理展開の中でどのような位置づけで使用しているのかを理解することが必要です。「介入研究ではわかっているけど、前向き研究(コホート)では明らかになっていないのだろう」と推測できます。この後に興味がある方は、ぜひサイカケルでお会いしましょう!

サイカケルに参加してもすぐに現場で使えるレベルになるわけではありません。大切なことは自宅でも続けることですが、いざ一人で患者さんや医師からの課題を抽出し論文を探索して現場にアウトプットするとなれば、何度も苦難が訪れることでしょう。青年部では同じ志を持った仲間達とネット上でつながる仕組みを構築中です。現場の課題を全て一人で解決できることはあり得ませんから、それを埼玉県内の薬剤師でシェアできれば大きな財産になるに違いありません。

報告者 オレンジ薬局東越谷店 工藤 知也

平成28年度埼玉県薬剤師会青年部通常総会報告

平成28年6月12日午後1時30分より、県民健康センター3階会議室において、平成28年度埼玉県薬剤師会青年部通常総会が開催されましたことをご報告いたします。

平成28年6月12日現在、部会員数61名、当日出席者14名、委任状28名、合計42名の議決権があり、構成員の過半数を満たしており、本総会は有効に成立いたしました。

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はじめに、司会の貝島亮氏より開会宣言がなされ、来賓の埼玉県薬剤師連盟会長 内山宣世氏よりご挨拶を賜りました。続いて、田島部会長よりご挨拶を頂きました。

その後、田島部会長より、議長に飯塚勇貴副部会長を指名され、議事録署名人に藤野智子氏が指名されました。

第1号議案 会則の一部変更(案)について審議され、満場一致により承認・議決されました。これにより、青年部の円滑な運営のために、副部会長が5名以内となり、相談役が新設されました。

第2号議案 役員選任規定(案)について審議され、満場一致により承認・議決され、役員選任規定が定められました。

第3号議案 平成27年度事業報告及び会計報告について飯島勇貴副部会長より報告され、承認されました。

第4号議案 任期満了に伴う部会長及び副部会長の選任について、選挙管理委員豊田和広氏より立候補者が発表され、候補者が改選定数以内のため、決議を行い満場一致により承認され、部会長および副部会長が選任されました。

第5号議案 平成28年度事業計画(案)及び予算(案)について、審議され、満場一致により承認・議決され、平成29年度事業計画及び予算が議決されました。

第6号議案 会員除名について審議され、承認されました。

最後に新役員より挨拶が行われ、総会は閉会されました。

総会閉会後、同会場にて親睦会が行われ、活発な意見交換が行われました。

役職 氏名 所属地域薬剤師会等
部 会 長 小林  悟 秩父
副部会長 飯塚 勇貴 本庄・児玉
副部会長 井上 重之 飯能
副部会長 藤野 智子 さいたま市
副部会長 山崎あすか 草加
副部会長 逸見 和範 病院薬剤師会

報告者 小林悟(秩父郡市薬剤師会)

「患者の声は聞こえていますか ~かかりつけ薬剤師になるために~」報告

2月28日(日)青年部主催講演会『患者の声は聞こえていますか~かかりつけ薬剤師になるために~』が開催されました。調剤報酬改定を目の前に多くの薬剤師や大学講師、第三期の薬局実習に励む学生が集まり、会場は満員となりました。

20160228_2フリーライターの金井靖さんには「自宅で看取った介護経験者が語る患者の QOL·QODを阻む医療の現状」、患医ねっと(株)社長の鈴木信行さんには「患者が期待する薬剤師像から輝くあなたの姿を創造する」をテーマにご講演いただきました。また座談会では、医療の現状や今後の薬剤師の在り方について熱い意見交換が行われました。

金井さんからは実際にお母様をご自宅で看取った体験をもとに、今の医療の現状とそれを取り巻く医療従事者への課題についてお話していただきました。埼玉県内では「200人に5人」しか自宅での看取りができていない現状があると知り、衝撃を受けました。ドイツでは看取りのサポートをボランティアとして行う人が多くいるとのこと。日本の薬剤師も他職種と連携して看取りに大きく関与すべきだと強く感じました。また「○○先生」と言われるのではなく薬剤師も「○○さん」と患者さんに言われるように自分たちから努力をすべきとアドバイスいただき、日々の業務で常に患者さんと同じ目線に立てるか、改めて考えるきっかけの場になったと感じました。

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後半は経営者としての視点から鈴木さんに求められる薬剤師像についてお話頂きました。「今の薬局は『医療と言う名の特別』に守られている。4月からの調剤報酬改定でその壁が崩されようとしている、むしろ患者さんの心をつかむ良い時期だ」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。私の働く薬局では経営理念が調剤室の見える場所に貼ってあり、常に意識をしながら業務を行っています。鈴木さんに「その理念を、患者さんにも伝わるような薬局づくりが必要だよ」とアドバイスをいただき今後の課題を見つけられました。

 

 

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座談会では両演者を交え、医療に関する法律の部分のお話になりましたが、やはり法律では片づけられない事が日々の業務の中で多く起こります。「薬剤師としての行動より一人の個人として」いかに患者さんと接していくかが大切だなと感じました。薬剤師になり一年目ですが、このような勉強会に毎年参加をして、初心を忘れずに日々の業務に励みたいと感じました。

報告者 カイエー薬局グループ 斉藤亮太