薬剤師のための論文の読み方を学ぶ会「サイケケル4」および「薬剤師のための基礎統計講座」活動報告

平成29年2月19日(日)13:00〜16:30
場所:レンタルスペースホーリィ浦和

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「薬剤師のための基礎統計講座」では代表値について学びました。
まず、統計学に入る前にグラフ、数字は批判的に読み解いていくことが必要であることを、グラフのトリック、数字のマジックとして紹介していただきました。グラフは一つのデータから作成者の意図で見る側の意識が大きく変わること、数字はわかりやすいメジャーである反面誤魔化すこともできてしまうということをわかりやすく解説していただきました。

代表値はデータの特徴をとらえるための統計量の総称であり、代表的なものに算術平均値、中央値、最小値、最大値、最頻値があります。それぞれを実際のデータで確認し、代表値1つではデータを端的には表すことができないということを学びました。
次回はこれらのデータ群を区別するために必要な統計量である偏差についてお話しくださるとのことです。

演習として、ヒストグラムというデータの分布が視覚的にわかる統計グラフをExcelで書いてみました。そのデータを用いて、最大値、最小値をExcelで表記する方法を教えていただきました。

「サイカケル4」では米国睡眠医学会のジャーナル「SLEEP」に2013年に掲載された
Regular Exercise Prevents Sleep Deprivation Associated Impairment of Long-Term Memory and Synaptic Plasticity in The CA1 Area of the Hippocampus .
SLEEP.2013May;36(5):751-61.(PMID23633758)
を取り上げました。

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今まで睡眠不足により長期記憶の低下が起こり、それに海馬が関係しているだろうといわれてきました。この論文ではラットの長期記憶を確認する行動実験、海馬のCA1エリアにおける電気的刺激の確認、海馬においてシナプスの可塑性が起こった時に発現するタンパク(BDNF、CaMKⅣ、MAPK/ERK、P-CREB)の確認の3つの方法で検証しています。実験のデータを見る際には「基礎統計講座」で学んだ平均値がどのように表されているのかを確認しながら論文を読み進めました。
結論として、睡眠不足による記憶低下は運動を行うことで改善できること、また、それに海馬が大きく関わっていることを報告しています。

2010年以降、運動による記憶力向上や認知症予防の報告が多くなっています。この論文は運動による記憶力の向上に海馬が大きく関わり、高齢や認知症による記憶力の低下を運動により取り戻せる可能性があることを示唆しています。

以下のURLから論文の全文を読めます。
https://academic.oup.com/sleep/article-lookup/doi/10.5665/sleep.2642

次回は運動と記憶力の関係について認知症を含めた話に発展するとのことです。

いずれの講座も次回が楽しみです。

青年部会員 上妻加奈(かくの木薬局)

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